「FIREのために投資に興味を持ったけど、結局何にどうやって投資すれば良いの?」そんな悩みを抱えていませんか?
そんな方に向けて、投資本約50冊から導き出した最終結論をこの記事でまとめます。
この記事ではFIREを達成するための運用方法から、おすすめの投資先までガッツリ解説していきます。
・インデックス投資を長期運用しよう
・資産を分散して投資しよう(株式、債券、REIT、コモディティ)
・iDeCoとNISAは満額活用しよう
・SBI証券、楽天証券、松井証券、LINE証券などのネット証券がおすすめ
目次
目指せFIRE!投資のおすすめ戦略
まずはFIREを目指すにあたっての投資戦略を説明します。
さっさとおすすめの銘柄が知りたい方はこちらをクリックしてください。
長期投資と短期投資に分けて運用する
FIRE達成にはできるだけ効率的に資産を増やしていく必要があります。
そのために投資資金を長期と短期に分けましょう。
できれば別々の口座で管理することをおすすめします。
長期投資と短期投資の目的は次の通りです。
長期投資:利回りは高くなくても長期間継続することで複利の効果を最大化する。
例:月1万円の積立でも30年継続し、年間利回りが6%なら1000万円になる
短期投資:相場の波に乗り、何度もトレードをすることでチャンスを増やす。
相場全体が下落しているときも短期投資でお金を増やし資産の減りをカバーする。
資産形成のメインパートは長期投資ですので、まずは長期投資について解説します。
短期投資についてはこちらからジャンプ!
長期投資では分散をする
長期口座の方は、次のように資産を分散しましょう。
10年単位で見ると、必ず一度は暴落局面に出会います。
一つの資産に偏っていると、暴落時に資産の大半を失う可能性があります。
できるだけ別々の値動きをする資産を組み合わせて保有するようにしましょう。
4~6割 : 株式、社債、不動産(REIT)
1~3割 : 国債、現金
2~4割 : コモディティ
長期運用はインデックス投資を活用する
では上記でおすすめした資産を組み入れるにはどのような方法があるのでしょう。
ここで登場するのがインデックス投資商品です。
インデックス投資についておさらいしたい!
インデックス投資とは、インデックスと同じ動きをすることを目指して運用する投資手法のことです。
インデックスには次のようなものがあります。
■株式
・(米国)S&P500
・(日本)日経平均株価
■不動産
・東証REIT指数
■国債
・米国10年国債
■コモディティ
・ブルームバーグ商品指数トータルリターン
このように、インデックスだけで幅広い資産に分散ができてしまいます。
このインデックスを運用しているのが、インデックスファンドになります。
インデックスファンドの他にもアクティブファンドと呼ばれるものがありますが、手数料や経費が高く、長期投資の面からはおすすめできません。
じゃあインデックスファンドに投資するにはどうすれば良いの?
インデックス投資には次の2つの方法があります。
・投資信託を活用する
・ETF(上場投資信託)を活用する
それぞれ解説します。
投資信託
投資信託とは、複数の投資家から集めた資金を元に、プロが運用するという仕組みの金融商品です。
インデックスファンドの場合、プロが運用といってもインデックスに追従するだけなので経費が安くなります。
100円という少額から投資を始められる、定期定額買い付けができるのが特徴です。
ETF
ETFとは、上場投資信託のことを言います。
その名の通り、株式市場に上場している投資信託です。
株式と同じようにリアルタイムで売買できることが特徴になります。
この2つはどうやって使い分けるの?
基本的には定期定額買い付けができる投資信託をメインに運用すればOKです。
ETFは投資信託でカバーできない部分を補う位置づけが良いと思います。
具体的に言うと、「債券」は投資信託ではカバーできない部分なので、ETFを活用することになります。
NISAとiDeCoは絶対活用すべき
日本でFIREを考える際は、NISAとiDeCoは必ず活用するようにしましょう。
どちらも税制メリットが非常に大きい制度になります。
NISA
NISAには「NISA」と「つみたてNISA」の2種類があります。
それぞれの特徴を下の表にまとめます。
「つみたてNISA」は非課税期間が20年と長く、自動積立機能があります。
自動積立機能とは、一度設定すれば自動で定期的に投資信託を購入してくれる機能のことです。
初心者の方はつみたてNISAで投資信託を定期購入していくのがおすすめです。
もしご家族がいる場合、NISAとつみたてNISAを1口座ずつ開設すると投資商品の選択肢が増えるのでぜひ活用ください。
我が家も私「NISA」、妻「つみたてNISA」で口座作っています。
NISA | つみたてNISA | |
投資できる商品 | 上場株式、投資信託、ETF REIT、ETN | 投資信託に 自動積立機能を利用して投資 |
年間の非課税枠 | 年間120万円 | 年間40万円 |
非課税期間 | 5年間 | 20年間 |
主な用途 | 短期投資 | 長期投資 |
iDeCo
iDeCoは毎月積み立てた掛け金については全額非課税扱いとなります。
またその分、所得税と住民税が軽減されるため、節税効果が高いとされています。
企業年金のない会社員は月2.3万円、企業年金のある会社員は月1.2万円の拠出が可能となっています。
ただし、原則として60歳まで資産を引き出せませんので注意してください。
※iDeCoはNISAと比べると取り扱い銘柄が少ないため、今回紹介する投資信託が含まれていない可能性があります。
投資信託のおすすめ
では、インデックス投資を行うにあたって、おすすめの投資商品を紹介していきます。
株式
基本的には今後も成長が期待でき、リターンの安定している米国株をポートフォリオの中心にするのが良いです。
しかし米国一点集中ではなく、地域分散を心掛けましょう。
株式(先進国)
ニッセイ外国株式インデックスファンド
米国を含む世界の先進国にまとめて投資できる商品です。
組み入れ比率は米国が約7割を占め、次にイギリス、フランスなどの欧州諸国が続きます。
ニッセイ外国株式インデックスファンドは他のファンドに比べ純資産総額が圧倒的に大きく、安心して保有することができます。
信託報酬については他ファンドもほぼ横並びなので、そこまで気にする必要はないでしょう。
ベンチマーク | MSCI コクサイ インデックス |
純資産総額 | 2892.32億円 |
信託報酬 | 0.1023% |
購入できる証券会社 | SBI証券、楽天証券、松井証券 |
株式(米国)
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
全米株式インデックス・ファンドはアメリカの株式4000銘柄にまとめて投資ができる商品です。
中小型株も含むため、米国の持つ高い成長力を漏れなく取り込むことができます。
同様のファンドで「楽天・全米株式インデックス・ファンド」がありますが、こちらは信託報酬は0.162%です。
それに対し、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは0.0938%とより安く設定されています。
ベンチマーク | CRSP USトータルマーケット インデックス |
純資産総額 | 186.29億円 |
信託報酬 | 0.0938% |
購入できる証券会社 | SBI証券 |
株式(新興国)
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
資産を増やすためには先進国だけでなく、今後成長が期待できる新興国にも投資をしたいところです。
このインデックスは中国、インドなどの新興国に幅広く投資できる商品です。
組み入れ比率は中国が約4割を占め、台湾、韓国、インドがそれぞれ1割ずつと続きます。
このファンドは新興国株インデックスファンド中では純資産総額が一番多く、信託報酬は2位となっています。
信託報酬は1と0.01%程度のさなのでそこまで気にする必要はありません。
ベンチマーク | MSCIエマージング・マーケット・インデックス |
純資産総額 | 669.59億円 |
信託報酬 | 0.1869% |
購入できる証券会社 | SBI証券、楽天証券、松井証券 |
不動産(REIT)
eMAXIS Slim 先進国リートインデックス
投資信託ではREITを活用することで不動産投資もできてしまいます。
REITとは不動産を投資対象とする投資信託のことです。
eMAXIS Slim 先進国リートインデックスは日本を除く先進国の不動産投資信託証券に投資しています。
信託報酬の安さ、純資産総額の点から見てもこのファンドがおすすめとなります。
ベンチマーク | S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース) |
純資産総額 | 86.83億円 |
信託報酬 | 0.22% |
購入できる証券会社 | SBI証券、楽天証券、松井証券 |
コモディティ
eMAXISプラス コモディティインデックス
コモディティとはエネルギー・貴金属・農作物といったコモディティが投資対象となります。
コモディティ投資は変動が大きくインフレが加速すると爆発的に価格が上昇します。
ポートフォリオの一部に組み込んでおくことをおすすめします。
eMAXISプラス コモディティインデックスは、金や原油をはじめ、小麦やコーヒーといった様々な作物・穀物、天然ガスなどのエネルギー、アルミニウムや亜鉛といった工業用金属など、多くのコモディティに投資しています。
ベンチマーク | ブルームバーグ商品指数トータルリターン(円換算ベース) |
純資産総額 | 37.34億円 |
信託報酬 | 0.90% |
購入できる証券会社 | SBI証券、楽天証券、松井証券 |
ETFのおすすめ
投資信託のおすすめを紹介してきましたが、投資信託の欠点が債券の取り扱いが少ない点です。
ですので、債券への投資はETFを活用することになります。
ETFの中でも米国ETFが銘柄豊富でおすすめです。
米国ETFとは、米国の証券取引所に上場し、市場で売買できる投資信託のことです。
米国ETFはSBI証券、楽天証券で取り扱いがあります。
債券
社債
社債は米ドル建てのハイイールド債である下記債権がおすすめになります。
ハイイールドとは、債券から得られる金利が高いことを示します。金利が高いということはリスクもそれなりに高く、債券の価格自体も上下動が激しいです。
組み入れ債権の信用格付けは2020年8月6日時点でBBが約56%、Bが約32%、CCCが約10%です。
コード | 名称 | 投資対象 | 通貨 |
HYG | iシェアーズ iBoxx ハイイールド社債ETF | 高利回り債券 | 米ドル建て |
米国債
国債でおすすめなのが米国債です。
理由は金利の高さ、安全性が他の国と比較しても優れているからです。
具体的な銘柄として下記を組み合わせることで、短期・中期・長期と期間を多様化することが出来ます。
コード | 名称 | 投資 | 通貨 |
TIP | iシェアーズ 米国物価連動国債ETF | 期間の短い米国債 | 米ドル建て |
BND | バンガード・トータル債券市場ETF | 期間1~20年の米国債 | 米ドル建て |
TLT | iシェアーズ 米国国債 20年超ETF | 期間20年以上の米国債 | 米ドル建て |
おすすめの証券会社
投資信託、ETFにおすすめな証券会社をいくつか紹介します。
FIREの投資は長期戦です。
店舗型の証券会社ではなく、手数料の安いネットの証券会社を選ぶことがおすすめです。
SBI証券
積立NISA投資本数 | 158本 |
最低投資額 | 100円以上1円単位 |
キャンペーン | 「eMAXIS Slim」シリーズの積立で最大10万円があたるチャンス |
特徴 | 「毎月積立」だけでなく「毎週積立」や「毎日積立」も選べるので、きめ細かい時間分散ができる。 スマホアプリ「かんたん積立アプリ」は、積立 NISAに対応しており、投資信託をスマホで管理できる。 |
楽天証券
積立NISA投資本数 | 160本 |
最低投資額 | 100円以上1円単位 |
キャンペーン | 投資信託積立を楽天カードで決済すると抽選で1,000ポイント |
特徴 | 積立代金を「楽天ポイント」で支払うことが可能。 「楽天カード」のクレジット決済にすれば、毎月の積立額に応じて「楽天ポイント」が付与される。 |
松井証券
積立NISA投資本数 | 155本 |
最低投資額 | 100円以上1円単位 |
キャンペーン | つみたてデビュー応援!総額1億円還元キャンペーン |
特徴 | ロボアドバイザーが投資信託のポートフォリオの提案から運用をサポートする 「投信工房」(利用無料)をはじめ、情報ツールが豊富でサポート体制も充実。 |
短期投資で資産形成を加速しよう
資産形成の中心は長期投資ですが、短期投資を活用することで素早くFIREに近づくことができます。
※メンテナンス中
暴落時に取るべき行動
冒頭にも書きましたが、インデックス投資を続けていくと何度かは暴落局面に出会います。
そんなときに取るべき行動を記載しておきます。
下落局面でもつみたて投資を継続する
結論、下落局面でも資産を売らずにつみたて投資を継続するのが基本スタンスです。
理由は簡単で、株式の下落局面では多くの資産を買い込むことができるからです。
下落局面が終わり株価が回復してくると、これらの買い込んだ資産が上昇し、資産の増加が加速します。
せっかく築いた資産がなくなってしまうのが怖い!
個別銘柄だと最悪の場合、会社が倒産して株価がゼロになってしまうことはあります。
しかしインデックス投資は市場全体を買うので、価格がゼロになってしまうことはありません。
実際にFIREを達成した人たちは暴落局面で資産を買い込むことに成功した人が多いです。
辛抱強く回復局面を待ちましょう!
リバランスで資産配分を調節する
暴落局面であなたが何かを変えるとしたら、それはリバランスで資産配分を調節することだけです。
リバランスとは、自分の資産の配分比率を予め決めた比率に戻すことです。
それぞれの資産は別々に動くので、暴落などが起こると購入当初の比率からはだんだんと変化していきます。
それをもとの比率に戻すのです。
例えば、株式60%債券40%のポートフォリオを組んでいて、株式暴落が発生したとします。
このときは債権比率が55%まで上がっていました。
このとき取るべき行動はなんでしょうか?
なにも考えなければ株式を売っちゃいそう。。
リバランスのルールに従えば、債権を売り、株式を買います。
多くの人は市場が活況で天井に近づいたときに買い、最悪のときに売るものです。
リバランスはその反対の行動をするための指針になります。
これが長期的に見て投資の成果を押し上げることになります。
まとめ:FIREにおすすめの投資方法
ここまでの内容をまとめます。
・長期投資と短期投資を別々の口座で運用する
・長期投資はインデックス投資で分散をする
・NISAやiDeCoといった税金優遇制度を利用する
暴落時もインデックス投資を続ける